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2.基本操作|XFEM操作マニュアル

目次

各部名称と表記定義

操作メニューにより境界条件設定から結果参照まで、ほとんどすべての操作を行います。これは解析タイプにより異なるメニューが表示されます。

この操作メニューはツリー上になっていて、ある項目をクリックするとその下の階層のメニューが表示されます。

このメニューの操作を表記する場合以下のように表現することとします。(流体解析で速度ポテンシャルの境界条件を設定する場合)

XFEM-流体解析 / モデル作成 / 境界条件 / 速度ポテンシャル

このときの操作メニューは次のようになります。

データ参照部には、計算結果参照時に任意の位置の計算値が表示されます。表示させるデータは解析も出る上をクリックすることで決定します。

メニューの操作は次のように表現する事とします。(表示設定を行う場合)

表示 (V) / 設定(S) 

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解析手順概要

XFEMで解析を新規に行う場合、以下の手順で行います。

  1. 解析タイプの選択  (必ずメッシュファイルを読み込む前に選択してください)
  2. メッシュファイルの読み込み
  3. 境界条件の設定
  4. 要素(材料)特性の設定
  5. 解析条件の設定
  6. 計算実行
  7. 結果参照
  8. 保存

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メッシュデータファイルの作成

メッシュデータの作成方法には次の2種類があります。

1.有限要素法の自動分割プログラムを使用する方法
2.自分でメッシュデータを作成する方法

1.有限要素法の自動分割プログラムを使用する場合

1に関しては有限要素法の自動分割プログラムに付属のヘルプを参照してメッシュデータを作成してください。XFEMではこの出力ファイルの直接読み込むことが可能です。この方法で作成いただいた方が便利ですのでぜひご利用ください。 読み込み方: ファイル(F)/インポート(I)/*.vor(V)

注意)
有限要素法の自動分割プログラムを使用してモデルを作成する場合、外形ラインの表示がおかしくなる場合があります。この場合VORファイル内のデータを以下のように手動で修正してください。

50×50の四角を定義した場合

・・・・省略

− 輪郭指定点の出力 −
番号 x y
1 0 0
2 50 0
3 50 50
4 0 50
1 0 0 (←追加)

・・・・省略

外形形状が閉じた状態になるよう修正。内部に穴のあるモデルも穴形状が閉じるようデータを修正してください。

他のメッシャーを利用する場合やメッシュを独自に定義する場合は2の方法で行います。その場合、下記のようなフォーマットでメッシュデータを作成してください。

独自にメッシュファイルを作成する場合

ファイル内でデータは次の3層に分かれます。

  1. 節点座標データ
  2. 要素データ
  3. 外形座標データ

これらをこの順番で構成してください。

1.節点座標データ

最初の175はノード数です。以下節点No、x座標、y座標で1行です。途中の文字列は読み飛ばされますので記入してもしなくても問題ないです。またデータとデータの空白はスペースでもタブでもOKです。

175
No x y
1 0 0
2 4 0
3 8 0

2.要素データ

最初の271は要素数です。以下三角形要素の節点Iの節点No、節点Jの節点No、節点Kの節点Noで1行です。

271
I J K
8 6 7
17 15 16

3.外形座標データ

最初の13は外形をあらわす座標数です。以下x座標、y座標で1行です。必ず図形的に閉じるよう設定してください。(最初の行と最後の行が同じ値になるように)

図形内に図形がある場合、同じように続けて記入します。詳しくはサンプルを参照してください。

13
x y
0 0
20 0
20 20
0 0

これらを1つのファイルに収め.txtで保存します。

読み込み方: ファイル(F)/インポート(I)/*.txt(T)

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解析モードの選択

例えば流体解析を行う場合、以下のように選択します。必ずメッシュファイルを読み込む前に選択してください。

解析モード(M) / 流体解析(F)

XFEMでは以下の解析モードが利用できます。

  • 流体解析
  • 音響解析
  • 伝熱解析
  • 構造解析

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モデルファイルの読み込み・保存

メッシュファイルの読み込み

対応形式は*.txt(独自にメッシュデータを作成したファイル)と*.vor(有限要素法の自動分割プログラムで出力されるファイル)です。ファイルの作成方法はメッシュデータファイルの作成の項を参照してください。

ファイル(F) / インポート(I) / *vor(V) 又は *.txt(T) 

XFEM独自ファイル(*.xfem)の読み込み

ファイル(F) / 開く(O)

ファイルの保存

保存はXFEM独自ファイル(*.xfem)のみとなります。モデルデータと計算結果の両方を一度に保存します。

ファイル(F) / 上書き保存(S) 又は 名前を付けて保存(A)

最初にxfem形式で保存する場合は必ず名前を付けて保存(A)で保存してください。上書き保存(S)ですと、読み込んでいるメッシュファイルに上書きされることがあります。

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モデルの移動・回転・スケール変更操作

XFEMは2D解析ですが、描画上は3Dで行なっています。これにより多方面からのモデル参照が可能となっています。
操作はマウスとキーの同時操作で行ないます。

  • 移動         Ctrl + マウスボタンドラッグ
  • 回転         Ctrl + マウスボタンドラッグ
  • スケール変更   Shift + マウスボタンドラッグ
                  (下方向にドラッグで拡大、上方向ドラッグで縮小)

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境界条件の設定

境界条件の設定は操作メニューで行ないます。ここでは例として流体解析において境界に速度ポテンシャルを与える場合を説明します。解析モードが変わっても操作方法は同じです。

XFEM-流体解析 / モデル作成 / 境界条件 / 速度ポテンシャル

最後の速度ポテンシャルをクリックした時点で、オブジェクト選択ダイアログが現れます。コンボボックスに外形ラインが選択されていることを確認して、境界条件を与える外形ラインを選択します。ラインはいくつでも選択出来ます。同じ境界条件を使用する場合は、それらを複数選択して一度に境界条件を設定すると便利です。

外形ラインの選択が終了したら、操作メニューの決定をクリックします。以下は一応すべての展開された形で表記していますが、外形ライン選択の時点で速度ポテンシャルまで展開されていますから、決定をクリックするのみです。このときオブジェクト選択ダイアログは閉じなくても大丈夫です。

XFEM-流体解析 / モデル作成 / 境界条件 / 速度ポテンシャル / 決定

すると、境界値の入力を促すダイアログが出るので、境界値を入力しOKボタンをクリックします。

このような操作を繰り返します。異なる種類の境界条件(例えば流速)を設定したい場合は流速をクリックして同様の操作を行ないます。

最後にオブジェクト選択ダイアログのOK又はキャンセルボタンをクリックして、ダイアログを閉じます(閉じなくても問題ありません。操作メニューの状態により自動で閉じられます)。OKボタンをクリックした場合、選択中の表示要素は選択状態のままダイアログを閉じます。キャンセルをクリックするとすべての表示要素を非選択状態にしてからダイアログを閉じます。

注意)
選択しづらい場合は、オブジェクト選択ダイアログの表示オプション内の要素や節点をを非表示にすると選択しやすくなります。

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要素特性の設定

要素特性の設定は操作メニューで行ないます。ここでは例として流体解析において要素に密度を与える場合を説明します。解析モードが変わっても操作方法は同じです。

XFEM-流体解析 / モデル作成 / 要素特性

要素特性をクリックした時点でオブジェクト選択ダイアログが現われます。コンボボックスに要素が選択されていることを確認して、モデル上の要素を選択します。このときすべての要素に同じ特性を与える場合は、オブジェクト選択ダイアログのすべて選択をクリックすると、一度に選択することができます。

設定したい要素を選択したら、決定をクリックします。

XFEM-流体解析 / モデル作成 / 要素特性 / 決定

すると、特性の入力を促すダイアログが現われるので、所定の項目を入力してOKボタンをクリックします。

注意)
構造解析の、材料特性・板厚特性も同様の操作です。

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 計算条件の設定

これは音響解析のみ操作します。設定は操作メニューで行ないます。

XFEM-音響解析 / 計算条件

所定の項目を入力してOKボタンをクリックします。詳しくは解析タイプ別の音響解析を参照してください。

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計算の実行

操作メニューで操作します。解析モードが異なっても操作は同じです。

XFEM-流体解析 / 計算実行

計算を実行する前に、”計算を実行します”という確認のダイアログが出現するのでOKボタンをクリックすると計算を始めます。キャンセルをクリックすると計算は実行されません。

計算中は何も操作できません。音響解析で周波数ステップ解析を行ったときは、かなりの時間がかかる場合があります。

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解析結果の参照

操作メニューで操作します。ここでは例として流体解析で速度ベクトルを表示してみます。解析モードが異なっていても操作方法は同じです。

XFEM-流体解析 / 結果表示 / 速度ベクトル

速度ベクトルまでクリックした時点で、画面に速度ベクトル図が表示されます。凡例を編集したい場合は凡例編集をクリックして現われるダイアログに値を入力してください。

このとき解析モデル上の任意の点をクリックすると、その場所の計算結果がデータ参照部に表示されます。

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解析モデルの編集

XFEMでは形状定義やメッシュ作成の機能はありませんので、ここで言う解析モデルの編集とは、境界条件や要素特性を編集することを言います。
操作メニューで操作します。ここでは流体解析モデルの編集を例に説明します。

○境界条件の編集・削除

XFEM-流体解析 / モデル編集 / 境界条件

最後の境界条件をクリックした時点で、オブジェクト選択ダイアログが現れます。コンボボックスに境界条件が選択されていることを確認して、解析モデル上の境界条件を選択します。編集する境界条件を1つ選択して下さい。

境界条件を1つ選択したら、操作メニューの編集をクリックします。そして現われるダイアログに変更後の値を入力してOKボタンをクリックします。
境界条件を削除したい場合は削除をクリックします。

○要素特性の編集・削除

XFEM-流体解析 / モデル編集 / 要素特性

最後の要素特性をクリックした時点で、これまで設定された要素特性のリストがダイアログに表示されます。編集したい特性名を選択します。そして編集ボタンをクリックして現われるダイアログに変更後の値を入力してOKボタンをクリックします。削除したい場合は削除ボタンをクリックします。
キャンセル・終了ボタンでダイアログを閉じます。

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オブジェクト選択ダイアログの操作方法

オブジェクト選択ダイアログは以下の時に使用します。

  1. 境界条件を設定・編集するとき
  2. 要素特性を設定・編集するとき
  3. 表示要素の情報を参照するとき

ソフト側で、境界条件の設定時等のオブジェクトの選択を促すときはこのダイアログが出現します。意図的にこのダイアログを使うときは以下のようにします。

表示(V) / 選択ダイアログ(D)

このダイアログはモードレスダイアログになっていて、ダイアログを表示中でもXFEMのすべての操作が可能です。

注)矩形選択は現在のところ利用できません。

○使用方法

・選択対象の絞込み

コンボボックスには以下の項目がリストされます。

節点、要素、外形ライン、境界条件、すべてのオブジェクト

ここで選択したジオブジェクトのみ選択可能になります。

・すべて選択、すべて解除 ボタン

すべて選択ボタンをクリックするとコンボボックスで選ばれているオブジェクトをすべて選択します。すべて解除はその逆です。

・表示オプション

画面に表示するオブジェクトを表しています。チェックを外すと、そのジオメトリは画面に表示されません。
これは境界条件の設定時等、あるオブジェクトを選択するときに他のオブジェクトと重なっていたりすると選択できないことがあるので、隣接の関係のないオブジェクトを非表示にし、選択しやすくする目的で使用します。

・情報表示

現在選択されているオブジェクトの情報を表示します。

・OK、キャンセル ボタン

OK:ダイアログを閉じます。このとき選択中のオブジェクトのがあれば、選択状態のままになります。
キャンセル:ダイアログを閉じます。このとき選択中のオブジェクトがあれば、非選択状態にします。

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表示設定

右図のダイアログで解析モデルの表示設定が行なえます。

表示(V) / 設定(S)

メニュー以外にツールバーからもこのダイアログを表示できます。

○表示色設定

変更ボタンにより色を設定します。

○表示設定

節点・外形ライン表示設定

サイズ オブジェクトのサイズ(ピクセル単位)です。

要素表示設定

境界線 チェックありで要素の境界を表示 (結果参照時も有効)
塗り潰し チェックありで要素の内部を塗り潰し

境界条件表示設定

オフセット (境界条件) 境界条件のオブジェクトをモデルに対してZ軸方向にオフセットさせます。 (単位はモデル座標系における距離)
テキストを表示 チェックありでシンボルと同時にテキストを表示します。

OKボタンでダイアログを閉じると同時に設定を有効化します。設定はdataフォルダ内のSetting.iniに保存しています。

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画面キャプチャの方法

画面のモデルを画像としてクリップボードのコピーする事が出来ます。右図はこの機能を使って作成したものです。この機能は結果表示時も有効です。  

編集(E) / 画面コピー(C)

(メニューから以外にツールバーからも画面キャプチャが行なえます)

別途画像編集ソフト等へ貼り付けてファイル化が必要です。

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ツールバーの説明

@ファイル新規作成 (新規にFEMモデルを作成)
Aファイルを開く (*.xfem形式)
Bファイルを保存 (*.xfem形式)
C画面キャプチャ
Dフィット (解析モデルを画面にフィットさせます)
E節点表示
F要素表示
G外形ライン表示
H境界条件表示
I表示設定
Jバージョン情報

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メモ情報の編集

解析モデルにメモを保存することができます。境界条件の状態や水準などメモを残しておくと便利です。

編集(E) / メモ情報(I)

OKボタンをクリックすると保存されます。

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